東海4県から花園へ出場した学校は、木本(三重)以外の試合が12月28日に
行われました。追いかける側としてラッキーと思ったのですが、後になって、
全ての結果を受け止めるのが、うっ、重い・・・・・・。そんな28日でした。
静岡県代表は、2年連続の静岡聖光学院。昨大会は初出場で非常に話題を
呼んだチームのひとつ。限られた時間とスペースでの練習は、他校と
比較をすれば決して恵まれているとはいえない環境。でも、個、そして
集団での高い意識を持ち続け、ラグビーだけではなく普段の生活とも真摯に
向き合い、取り組んできた1年でした。
風の影響をまともに受ける花園の第2グラウンド。対戦相手は航空石川。
留学生を軸に前へ出るフォワードの圧力に対抗するべく静岡聖光は
練習を積み重ねてきました。しかし、本番の舞台で、本物の力を目の
あたりにし、受けに回ってしまった様子。前、後半と1本ずつトライをあげた
ものの、昨年忘れた「初勝利」を取りにきた今回、その願いは叶いませんでした。
試合後の星野監督。
「グラウンドへ送り出すまでの役目を果たせなかった。確かに留学生の力は
大きかったと思いますが、彼らだけではなく他の選手も強かった。最初の10分で
昨年は感じなかった、これが本当の全国大会だというのを痛感しました。
勝てる、と思っていた自分の認識が甘かった」
生活態度、練習から全て、考え、話しあい、決めたことを貫き、そして努力してきた。
「だからこそ、勝たせてやりたい。彼らの輝きを多くの人に見てもらいたい」。
県大会決勝後に、そう話されていた星野先生。
昨年の経験を活かし、策は練った。
「悔しい。相手の力は感じたけど、自分たちのラグビーにはまると思っていました」
(FB平岡洋選手)
「風に加え第2グラウンドも初めて。緊張はしていました。やってきた自分たちの
ラグビーをしよう。願いは必ず通じるから。仲間にはそう声をかけグラウンドに
出ました。ただ・・・・・・」(SO宗像仁選手)
************************
最後の円陣。
「本当によくがんばった。一緒にがんばってきた。3年生、ありがとう。また
グラウンドへ遊びにこいよ。1、2年生、これから命をかけてチームを作る。
だから、もう一回がんばろう。お前らを幸せにしたいから」(星野先生)
涙、涙の円陣。その輪はなかなか崩れない。でも、偶然なのか、それとも
花園の神様の働きかけなのか。しばらくすると黒い雲に雷。そして、振りだした
大粒の激しい雨。ようやく、ロッカーに向け移動を始める選手たち。
「6年間、楽しかった」。静岡聖光は、中高一貫指導。6年、よくがんばったね。
私はこの3年ほどしか見ていないけど、この花園でみんなの表情がグッと
逞しくなり、大人になったと思う。仲間とともに。
次は勝って泣こうね。
そして、願わくば静岡聖光らしく笑顔で終わろう。
今年も、成長していくみんなを追いかけるから。
花園は君たちが帰ってくるのをずっと、待っているから。
**********
静岡県では新人戦が始まっています。合同を含む10チームを2つのブロックに
わけ、総当たり戦を行い、各ブロック上位2校による決勝トーナメント。
静岡聖光の初戦は1月16日です。
「尊敬できる指導者の下でラグビーができる俺たちは、幸せなんだよねー!」というのが、うちの子の口癖でした。
けがをしても、1年かかっても100パーセント復帰する!それが
静岡聖光学院ラグビー部です。
清水さんにはグランド等でご挨拶ができず、残念でした。
また、いつか、どこかでお見かけしたらご挨拶させてくださいね。