高校ラグビーの中で得たもの

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今年の花園にて。
12月28日。日本航空石川対静岡聖光学院。勝負が決したノーサイド後。
涙、涙の円陣から近からず、遠からずのところで、しっかりとした口調で
報道陣の質問に答えていた一人が静岡聖光の平岡洋選手。試合中は、
FBのポジションから最後の砦となり、下級生のバックス陣に声をかけ、
積極的な攻撃参加を見せてくれるなど、3年生の中でもリーダーのひとりとして
厚き信頼の存在でした。
試合後に声をかけると、いつも冷静で熱いコメントを残してくれたり、実のところ私、
かなり頼っていました。本当にありがとうございます。


私が思う平岡選手は、常に冷静で強気な印象。ここぞ、という場面で
勝負に出る姿勢、ボールを持ちディフェンスラインを突き抜けてくる姿は、
彼なら何かやってくれる。敵に回した時、「平岡くんのトライなら仕方ない」、
そう思わせてくれる、そんな期待を抱く選手のひとりでした。
お聞きしました。平岡選手にとって、静岡聖光ラグビー部とは?
「実は僕。ラグビーだけを教わればいい、そう思っていました。でも、続けて
いくうちに、ラグビー以外のこともたくさん教わって、本当にたくさんのことを
教わって・・・・・・。だから、今はものすごく感謝しています」
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しばらくして。応援席の片隅にお父さんの姿を見つけ、スッと近寄り
深々と頭を下げた平岡選手。ロープ越し、息子の背中をポンポンと叩き、
グッと抱きしめるお父さん。
「父母の恩は山よりも高く海よりも深し」
そんな愛情の元、そしてラグビーから学んだ、
「支えてくれた全ての人に感謝の気持ち」
花園に出場した部員の数だけ、いやいや、全国の予選を戦った選手の数だけ、
きっとこんな光景はあったと思う。照れくさくて面と向かって言えなかった選手も
いるだろうけど、みんな心の中では、いつも感謝していると思う。
教える幸せ、教えられる幸せ、そして成長を実感できる幸せ。
ラグビーから影響を受け、学び、人としても豊かになっていく。そんな光景を
見守ることができる。だから、追いかけたくなるのかも。
高校で出会った選手のみんなとは、また次のステージで。
自分の足で歩む次の道。元気でがんばろうね。遠くから(近くの選手も
いるだろうけどねっ)、活躍と成長を願いながら、応援します。これからも。

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