第13節、試合後会見の様子(ヤマハ対東芝)

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2月2日、ヤマハスタジアムでおこなわれたトップリーグ第13節、
ヤマハ発動機ジュビロ対東芝ブレイブルーパス、試合後会見の様子です。
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ヤマハ発動機ジュビロ:木曽一主将
「まず、結果的に今シーズンの最終ゲームになってしまい、今日スタジアムへ来て
いただいたファンの方々に申し訳ないという思いと、この場をお借りしまして、
一年間応援してくださったサポーターの方々、選手を支えてくれた家族の皆様、
そしてチーム運営に関わったスタッフの皆様にお礼を言いたいと思います。
一年間、ありがとうございました。
ゲーム内容に関して、東芝と対戦することはまずフィジカルで負けないことでした。
前半、少し受けた部分もあり先手先手といかれましたが、後半は自分達のラグビーが、
ある程度できたかなと思います。ただ、今年のトップ4との差がいくつか出てしまったかな、
という部分がありました。そこは、来年に向けていい宿題をいただいたと思いますので、
また明日から身を引き締めやっていきたいです。ありがとうございました」
ヤマハ発動機ジュビロ:堀川隆延監督
「まず、一年間ヤマハ発動機ジュビロに対し熱い声援を送っていただいた、ヤマハファンや
会社の方々、選手、スタッフ、組織をサポートしていただいた皆様に感謝しています。
また、苦しい状況の中、キャプテンの木曽がしっかりとしたリーダーシップを取り、
チームをまとめてくれました。結果的に、厳しい状況ではありますが、チームが
大きく成長した部分はたくさんあります。
今日のゲームは勝つことが出来ず残念な結果でしたが、ひとりひとりが責任を果たした
ことで、ボールを大きく動かし、いい形でのトライも取れ、ヤマハらしいラグビーを
お見せすることが出来たのではないか、と思います。その部分に関しては、選手達に
自信を持って次のシーズンへ繋げてもらいたいと思うし、チームとしても繋げるように
やっていきたいと思います」
――最終結果を見て、誤算と感じたところは
堀川監督
「誤算というか課題は、セットピースの安定。ここがまだ足りなかったと思います」
――ここ何試合、攻め続けてている中でミスが出ることについて
木曽選手
「相手のプレッシャーもあると思いますが、一番は、簡単なコミュニケーションが
出来なかったり、自分達のミスが原因だと思います。試合の為に練習するといいますが、
練習の中でBチームの激しいディフェンスのプレッシャーに対しても、いくつかミスが
起こっていました。結果的に、それが試合にも出たと感じますので、大久保グラウンドの
練習を、もっと精度を上げていかなければと。その部分にこだわきれませんでした。
ラスト3試合は、非常にプレッシャーを受けるチームとの対戦で、少なからずその影響も
あるのか、とは思います」
――今年のトップ4との差は
木曽選手
「ひとつは、セットプレーが不安定だったこと。自分自身は、ラインアウトに比べ、
どちらかといえばスクラムが劣勢だったと思っています。セットプレーはラグビーの中で
大事なプレー。うちのバックスは能力の高い選手が多く、そこで狂うというのは、
ヤマハの強みをいかせない。それは、フォワードの責任であり、フォワードリーダー
としての責任も感じています」
堀川監督
「ヤマハのいいゲームというのは、いきたボールがバックスに出てゲインラインを切って、
クイックボールで展開するというのが理想の形。やはり攻撃の起点となる場所の安定なしに、
ヤマハのラグビーはできないと思います。そこの精度を上げること、強さを備えて
いくことが大切だと感じています」
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東芝ブレイブルーパス:廣瀬俊朗主将
「まず、ヤマハスタジアムという素晴らしい環境で試合ができたことに感謝して
います。ラグビーのやりがいがあり、相手チームに不足はなかったです。
東芝としては、4トライを取ってしっかり勝つことが大前提でしたので、
前半のうちに4トライを取ってリードし、後半もできるだけスコアを重ねる
ことができ、満足しています。そして2試合負けた中でも今日、応援に来て
いただいたファンの方には、本当に感謝しています。これ、一番に伝えたい
ことです。ありがとうございました」
東芝ブレイブルーパス:瀬川智広監督
「ヤマハのファン、東京からも東芝ファンと、たくさんのラグビーファンが
来て応援していただいたこと、その中でラグビーをすることができ、大変嬉しく
思い感謝しています。僕達は、マイクロソフトカップに進出すること、これだけを
目標にしてこの試合へ臨みました。廣瀬が言ったように、勝ち点5を取ることを
優先にゲームプランを練りました。そういった意味で、結果は、嬉しく思っています」
――ここまで4敗したことについて、
瀬川監督
「去年は、去年のチーム。今年は今年のチームというのがひとつで、それは
対戦相手にもいえることです。全てが去年から一緒だとは思っていません。
それに合わせ、全チームが順位を競っているわけで、だからどうこうというのは、
難しいと思います。ただ去年の東芝とあきらかに違うのは、失点が
多いと
言う部分で、そこがリズムを作りきれていない原因だと。我慢しなければいけない
ところ、勝負どころをしっかりとこれから修正していきたいと思います」
――後半、PGを狙った後、次はPGを狙える位置からトライを取りにいきました
廣瀬選手
「これからを考えた上で、東芝の強みを考え、どうしてもフォワードで取る、
取りたいという思いを強く出したかったからです。もちろんPGも考えましたが、
その時はフォワードにチャンスを与えました。その前のPGは、決めてセーフティの
15点差になるので狙いました」
――しかし結果を言えば、そのプレーでは取りきれませんでした
廣瀬選手
「あの後、一連の流れで最終的にオトが取ってくれましたからね。取りきれ
なくても、攻める気持ちがあったからこそ、オトのトライに繋がったと思います。
次のチャンスは、フォワードにしっかりとってもらいたいと思います」
――村田亙選手の引退について
瀬川監督
「こういう形で村田さんが引退を表明され、また最終的にお互いが
マイクロソフトカップへ進むための大切な試合だったというのには、やはり縁を
感じると思います。私にとって村田さんは、ものすごく影響のあった選手の
ひとりだと思っているし、私は7年も8年も前に引退しましたが、村田さんは
ラグビーを第一線で40歳まで続けてきた。そこは非常に敬意を払いたいです。
ただ今回、亙さんがスポットを当たった中で、引退セレモニーがおこなわれましたが、
東芝にもこの試合に負けたら引退する選手がいただろうし、ヤマハさんの中にも
数名の選手やスタッフが去っていくだろうと。そう考えると複雑な思いがあった、
と言うのが本音です」
廣瀬選手
「僕は、高校代表のフランス遠征の時、みんなでバイヨンヌへ行き、その時に
村田さんを初めて見ました。日本人でプレーしているのはすごいという思いは
あったのですが、その後直接話す機会はなくて。で、去年のセブンスの時に、
村田さんがコーチをやられてて、2人でいろいろやったんですよ。でも、村田さん。
負けず嫌いじゃないですか。僕が一対一で勝ったりすると、次は本気でくるんです。
いつまでも、若くて、あの年で情熱を持っているというのはすごく尊敬するし、
最後の試合を一緒にプレーできて嬉しかったです」
――ほぼ出場を確実にしたマイクロソフトカップへ向けて修正点は
瀬川監督
「ディフェンスです。ほころびが出来てしまうことをひとつ直したいというのと、
攻めで自分達が用意してきたプランが、相手のディフェンスや自分達のミスによって
狂ってしまった時、もう一度基本に戻る、ということをやっていきたいと思います」
廣瀬選手
「21点取られたこともあり、やはりディフェンスです。後は、ここ2試合ぐらいの
反省点ですが、後半のゲームマネージメントを次こそは修正して、フォワードを
楽にさせてやりたいと思います」
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試合後の会見で個人的に思ったことは、感謝の気持ちを述べるチームに
出会うことが少ない中、ヤマハジュビロ、東芝と共に取り囲む環境に対し(対戦相手、
ゲーム環境、ファン等)感謝を述べていたのが印象的でした。もうひとつは、
勝った瀬川監督に笑顔を感じなかったことでしょうか。いつの日か笑顔、
必ずや見たいと思います。

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