高校ラグビー愛知県大会の決勝戦が15日(土)、瑞穂公園ラグビー場にておこなわれました。
対戦カードは、春の新人戦から県内の公式戦を負けなし、その実力を存分に
見せてきた西陵高校と、中高一貫校の特色である、継続を活かした指導に、
6年間というチームのまとまりを加え、準決勝では強豪、春日丘高校を粘りの
ディフェンスで破り、見事に決勝進出を果たした名古屋高校の対戦。
両校の持ち味が出ますようにと祈った天候も持ち直し、名古屋ボールの
キックオフで試合が始まりました。
開始早々の前半1分。キック処理をもたつく名古屋に襲いかかったオレンジのジャージ。
ゴール前、左隅の密集から西陵3番、浅岡選手が飛び込みトライ。13番、川口選手の
ゴールキックも成功し7-0と西陵が先制。名古屋は緊張からか、マイボールの
セットプレーでボールをキープできずに敵陣で苦しい展開。しかし、低く粘り強い
ディフェンスで西陵の攻撃を止め10分、22M付近中央で得たペナルティを
名古屋の野村選手が決め7-3。この得点で勢いを取り戻した名古屋は、フォワードが
力強く前に出て敵陣へ。マイボールのスクラムをキープしゴール前に迫るも、
わずかに届かず。逆に西陵が終了間際に羽野選手のトライで14-7とし、後半へ。
@西陵
後半、先にスコアをあげたのは西陵。7分、ゴール前マイボールのラインアウトを
キープし、密集から浅岡選手がこの日2本目のトライ。両チームのフルバック、
西陵の羽野選手、名古屋の土本選手のキックからお互いに陣地を進め、
スタンドの大声援にも後押しされながら、ボールが落ちた地点では激しい攻防。
点差はつくものの、いつ、どんな風にゲームの流れがわからない緊迫した展開は、
見ている側の胸に熱が伝わってくる印象。
17分に主将の藤井選手、27分にスタンドオフの渡邊選手がトライし西陵が33-3。
しかし、切れない心と情熱を持ち最後までトライを取りに行く姿勢を見せる名古屋は
31分、ペナルティからのリスタートでフォワードが押し込み、牧野選手が持ち込んだ
ボールを途中交代の青山選手がサポートしトライ。キックティーを使わずの
ゴールキックを渡辺選手が成功。33-10とし、もうワンプレーかと思われたましたが、
ノーサイドの笛。
@名古屋
試合後、3年連続37回目の花園出場を手にした、西陵高校の山田監督は
「最後の最後まで厳しかった。先制はしたものの、それで60分間いけるとは
思っていなかった」と、決勝戦にふさわしい、緊迫した展開を振り返りながら
「最後は生徒が持つ気持ちの強さ。一生懸命に取り組む部員に恵まれました」と、
監督就任時から3年間、一緒に過ごしてきた部員達への感謝を口にしていました。
キャプテンの藤井選手は
「普段からどんなケースも必死に、全力で取り組み気持ちを出すように心がけて
きました」と話しながら、「勝ててよかったけど、敵陣に入っても自分達のミスが
ででしまったことは、しっかりと修正していきたい」と、花園へ向け更なる
レベルアップを誓っていました。
今週末の23日には、ほぼ全国の出場校が出揃うと思われます。
第88回、全国高校ラグビーフットボール大会は12月27日(土)に開幕。
熱い冬、今年も楽しみです。