天使とともに(トンガハイスクール@サニックスワールドラグビーユース2009)

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今年のサニックスワールドラグビーユース大会へ出場したチームのひとつ、
トンガハイスクール。2008年度の主な戦績としては、U-17国内大会で優勝。
トンガハイスクールの紹介
(サニックス2009ワールドラグビーユース交流大会パンフレットP10より引用)
「南太平洋で唯一の立憲君主国、親愛の島トンガからこんにちは。本大会に
参加するという、チーム全員にとってまたとない機会をお与えいただきまして
本当に嬉しく存じます。生涯記憶に残る大会となるでしょう。
対戦相手は強豪ぞろいです。チームを率いてもてるすべての力と技を出し
尽くして戦います。勝利はいつも我々の手にあると信じています。我が校の
モットー『ベストを尽くせ』に励まされ最高のパフォーマンスを発揮します。
参加チームのどれが真のチャンピオンであるかを知るために情報収集に
努めています、全能の神は常に我々と共にあるのでどんなチームも
怖くありません。(以下略)」
(キャプテン:ペニシマニ ファングファング Penisimani Fangufangu)
私がサニックスユースへ足を運んだのは5日と6日の2日間でしたが、
その両日ともトンガハイスクールの試合を見る機会に恵まれました。
優れた身体能力、判断、そして色がついてないからこそ、良いものを貪欲に
吸収し、次の日にはそれがプレーとして表れる。そのあたりを、天理との
最終戦後、校長先生にあたるManu Akauola(マヌ アカウオラ)さんに
お聞きしました(通訳は大会を通じチームをサポートされたJICA青年海外協力隊
OVの河津邦宣さんにお願いしました
@常翔啓光戦前


‐‐ 今日の試合を終えた感想は
Mr.Manu Akauola
「とても誇りに思うし嬉しいですね。天使が降りてきた印象です」
‐‐ 今大会へ参加した中で感じたこと、学んだことは
Mr.Manu Akauola
「グラウンドに入るときや出るときに見た『一礼』のような日本人らしさの礼儀。
また昨夜は、日本の高校などとTシャツ交換をして、お互いのコミュニケーション
から教育的なことをとても多く学びました。参加させていただきトンガの良さを
見てもらえただろうし、自分たちのレベルがどれぐらいかなど、比較もでき、
充実した日々でした」
‐‐ 日本の高校生はどんな印象でしたか
Mr.Manu Akauola
「スピリットがあり足が速く、そしてセーフティー。トンガで大丈夫なプレーが
ここではペナルティでした。いろいろなチームを見た中で特に印象的だったのは、
日本のチームはひとりひとりにパスをしたり、人と人の間、内側を使いパスを
通すこと。トンガは、パスといえば遠くへ飛ばしますので。だから、内側を
もっと攻められていたら、間違いなく抜かれていたかもしれませんね」
‐‐ このチームの特徴は
Mr.Manu Akauola
「ポテンシャルはあるチームです。ただ、トンガのラグビー全体に言えるのは、
集中の限界が20分ということ。例えば前半で先に7点取られたら、あきらめて
しまうんですよ。だから、今大会期間中は、常に『コンセントレーション(集中)』
と声をかけ続けました。予選プールで勝利することはできませんでしたが、
昨日(順位決定リーグ@常翔啓光戦)でひとつ勝ったことが、彼らの自信に
繋がりました。嬉しいことです。
トンガの高校生は、生まれ持った能力があるものの、日本や強豪国のように、
フィットネスジムなど、その力をさらに高めたり鍛える器具、機械がありません。
またテレビもあまりなく、映像を通してですら、この子達は良いものというのを
知らず、本能だけでここまで来た、という感じです。だから、大会を通して
いろいろなプレーを見たり、交流したことは、彼らにとって良いものに多く
触れることができた貴重な経験。ものすごくプラスになったと思っています。」
Mr.Manu Akauola、ありがとうございました(日本語オンリーですみません)。
実は試合前、「トンガは乱闘があってねー」という話を少し聞いていたこと、
勝利した5日の常翔啓光戦でもシンビンが出ていたのがちょっとひっかかって
いました。でもお話をお聞きし、なるほど(微笑)。危険なプレーを含め、
今大会において学んでくれたと思います。
@常翔啓光戦
そのあたりがトンガ国内においては許容範囲であり、良いもの(正当なもの)
を知る機会が少ない(この場合は世界基準かな)。しかし、そこを短い期間で
修正してくるあたりは、例えて言えば、スポンジが水を含むようなスピードで
良いものをしっかり吸収した成果なのかなと。
@タックル、いきます!
ファーストタックルが確実にヒットしなければ外されて一気にゲイン。キック力も
抜群といった身体能力の高さは目を見はるもの。そして何より陽気(微笑)。
カメラを向けるとニッコリピース。見せてくれた笑顔に、どうやら私はガッチリと
心を掴まれてしまったというか(微笑)。
@ハイ、チーズ
日本国内のチームだけではなく、トンガハイスクールの素敵な魅力に出会えた
サニックスワールドラグビーユース。ラグビーに関わっていればまたきっと
どこかで会えるはず。皆さんの成長、今後も楽しみにしています。
通訳を務めていただいた河津さん。そして近藤さん。ありがとうございました!。
これからのトンガラグビーの発展と成長を願い応援しています。
皆さまもトンガのラグビーにぜひ、エールを送っていただければ嬉しいなと
思います。
@トンガハイスクール、天理、レフェリー揃って笑顔!

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