今年のサニックスユースの決勝は、フランスのDax Landes High School対
日本の東福岡。
東福岡のキックオフで始まった前半は、東福岡の低さと速さに苦戦する
Dax Landes High Schoolの展開。積極的にしかける東福岡は、開始早々の
PGが外れるものの、6分に敵陣10M付近右で得たペナルティをFB川原田選手が
確実に決め先制。その後14分に左中間へCTB布巻選手、25分には左隅に
門間選手がトライ。18-5とリードを広げるものの、終了間際、敵陣で攻撃中の
東福岡のパスを2本をインターセプトしたDax Landes High Schoolが、
前半を18-19とがリード。
私は東福岡が攻めてくるゴール前にいましたが、前半20分あたりまで、
あきらかにDax Landes High Schoolがイライラしていたよなと。それを象徴
するシーンのひとつに、東福岡がリードを広げた前半18分のPGが決まった
直後。Dax Landes High Schoolのひとりの選手がゴールポストを蹴りあげる光景、
Dax Landes High Schoolの選手に東福岡はどう映ったのかなと。
後半、メンバーを7人入れ替えたDax Landes High Schoolが先にトライをあげ、
その後10分にも追加トライ、このまま逃げ切るかと思いきや、そこから東福岡が
持ち味でもある低さとスピードで粘りを見せ布巻選手のトライで25-33の8点差。
終了間際に山北選手がトライし、最終スコアは30-38。ノーサイドの笛が響く中、
大きく温かな拍手が両チームに送られる光景は、胸にジーンと来るものが
ありました。そうだなー私、前半の布巻選手のトライに、すごいと思わず
泣きそうになりました。年をとると、どうも涙もろくて(微笑)。
ジーンときたシーンはもうひとつ。選手のワンプレーにスタンドの歓声が呼応したり、
地元の東福岡の応援が多い中でも、Dax Landes High Schoolのトライに対して
大きな拍手が送られたり。選手達の純粋な心が、プレーを通し観客にも
伝わってきたし、それを感じた観客の皆様の心、そしてレフェリーの笛の音が
ひとつになった空気。ラグビーの素敵さを改めて実感しました。
表彰式後、報道陣の皆様と一緒にお聞きした谷崎監督(東福岡)のコメントです。
「インターセプトはありましたが、内容的には悪くなかったと思います。
ただ、前半20分以降につめの甘さが出たのと、後半終了間際はスピード勝負が
できたけれど、フルタイムでこれをやらなければ。次のプレーに対する寄せ、
チャンスの見極めが大事であり、瞬時の反応が次への課題ですね。
@試合前の円陣
これまでの大会の中で今年が一番接近していた感覚、このレベルは単独チーム
にて十分通用することがアピールできたと思います。天理戦のあと、
実は少し沈んでいましたが、その試練を彼ら自身が彼らの力で乗り越えて
くれました。
@アタックに加速を
見えているものがあるという、モチベーションは大事。交流を深めるだけではなく、
どのチームも間違いなく勝ちに来ている大会で、国の代表チームと体を
ぶつけることができるのは、本当に幸せなことです」
私にとっても幸せな時間でした。東福岡に感謝、Dax Landes High Schoolに
感謝。そしてサニックスユースに感謝。本当にありがとうございました。
@表彰式後、選手たちとタッチ、深く強い絆を感じたヒトコマ