一生の宝物

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今年の高校ラグビー、花園の栄光を手にしたのは東福岡(福岡)。春の選抜、
ゴールデンウィークのサニックスユースと見てきた中で感じたのは何より
ラグビーを楽しんでいる、ということ。そして何より、自分達で考えて
プレーしている、だから次の選択肢がいくつも出てくる。後は、プレーだけではなく、
用具に対する思い入れが伝わってくるチームでした。例えば、着ているコートが
折りたたんでキレイに並べてあったり、バッグ、スパイクが丁寧に揃えられている。
持ち主をそのまま表す、プレーだけではなく、常日頃からそういう心を持つチームは、
見ている側も気持ちが爽やかになる、そんな気がしています。
気持ちが爽やかといえば、準決勝まで勝ち進んだ大阪朝鮮高校も素敵なチーム
でした。試合後、多くの報道陣に囲まれていた呉泰誠主将。その手には赤い
スパイク。なにやらマジックでいろいろ書かれていたのが気になり、最後に
お聞きしてみました。


ラグビーマガジン別冊の花園ガイド内でも紹介されていたこのスパイクに
書かれていたのは、3年生部員、マネージャー、監督、コーチの名前と
大阪朝鮮ラグビー部の信条。磨いて消えたらいけないと、ここまで一度も
磨くことなく呉泰誠選手の足元を支え、共に戦ってきたとのこと。激闘で
ちょっとよれっとなったスパイクを誇らしげに見ながら、こちらの問いかけに対し
はにかんだような笑顔で答える姿がこれまた爽やか(微笑)。
「大事な宝物ですね」
「花園の空気をたくさん吸って、いっぱい芝を踏みしめたこのスパイクは
一生の宝物。このまま大事に飾ります」
呉泰誠選手、ありがとうございました。
いけなかった開会式をVTRで見た時、心に響いた矢次啓佑主将(萩商工高校)の
選手宣誓。「最高の仲間と最高の思い出を作ることを誓います」
赤いスパイクを手に仲間が待つ輪に戻る呉泰誠選手を見ながら、ふと、
その言葉を思い出しました。
そういう瞬間に出会え感謝。花園に感謝、高校ラグビーに感謝です。
再放送などで大阪朝鮮高校ラグビー部の試合を見る機会があれば、
ぜひ、呉泰誠選手の足元にも注目を。苦しい時の後一歩を支えてくれた
大事なスパイク、同じように輝いていますから。

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コメント

  1. hiro より:

    ラグビーは他とは少し違い、思いっきり熱い スポーツですね、家の息子も花園に行きました、西陵の一年で試合には出てませんがいい経験になったと思います。
    今は新人戦が始まり試合に出るようになり、大変みたいです。  
    いつも楽しみに見せてもらっています、このごろ寒さもきびしいだすね、身体には気をつけて、また いい話 写真
    楽しみにしています

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