言われなければわからなかった。「自分の視野、これぐらいなんです」。
顔の前、手で50センチぐらいの四角を示してくれた。
レーベル病。人によって症状や進行具合はさまざまですが、比較的急激な
視力低下で始まり、視神経が萎縮する遺伝性神経症。治療法が確立していない
難病のひとつといわれています。
そんな病を持ちながら、でも、彼は仲間とともにボールを追い、いち
ラグビー選手として中学の3年間をグラウンドで過ごしてきました。
ポジションはフォワード。スクラムやラインアウトで活躍し、時には
ボールを持って突進することも。視野が広くない、それなのに激しい
コンタクトのあるラグビー、やっても大丈夫なの?。
はい。
彼には、彼を理解するたくさんの仲間がいて、厳しく温かく見守る先生が
いた。「頑張れ」、そう背を押してくれる家族もいた。「ラグビーの輪」は、
幾重にも広がり、ガッチリとスクラムを組み、彼をサポートしているので大丈夫。
「どうしてラグビーやってるの?」
「僕、ラグビー好きだから」
@仲間とともに
その答えは、ラグビーをはじめとするスポーツに取り組む原点で、私はそれを
彼に教えてもらった。
ホントに視野が広くないの?と思うようなプレー、例えばボールがある
密集にスススーと寄っていったり、ボールが動く方向へ走っていったり、ラグビー勘と
でもいうのかな。すごいぞと感心することは多々あって、そういうシーンを
目にすると、「ラグビーが好き」、その気持ちがものすごく伝わってきた。
@3年になってHOかな。
3年間、いろいろあったと思うけど、ラグビーを続けてくれたことに
感謝。願わくば、これからも、ラグビーを好きでいて欲しいな。
お疲れちゃん。次は高校受験勉強だね。ラグビーが勉強に変わったら「見えない」、
なんて、言い出さないように(微笑)。
ハラハラした時もあったと思いますが、温かく見守っていただいた関係者の皆様。
ありがとうございます。
そして、「ラグビー」の楽しさ、素敵さを教えてくれた徳道くんをはじめ、
仲間たちに感謝。ありがとう。
「ラグビー」に惹きつけられるのは、ラグビーそのものもですが、
ラグビーをする、見る、関わる、そんな人たちの魅力に惹きつけられるのかも
しれません。
さあ、週末はジュニア県大会の2回戦。「来ると負ける」、と言われ続けているジンクスを
払拭すべく(払拭して下さい、ホントに・・・)、熱戦を追いかけようと思います。