先日、愛知学院大グラウンドでお会いした小澤ヘッドコーチと話していた際、
「今、試験の真っ最中ですよ」、なんておしゃっていましたが、8月に入り
テストも終わり、各大学そろそろ練習を再開する頃でしょうか。といっても、
テスト中、個人練習などでグラウンドやウェイトルームへ顔を出している選手も
多々いたとか。皆さんの努力にエールを。その実りを楽しみにしています。
紹介がずいぶんと遅くなりましたが、春のオープン戦を終えた時点で、
昨年の東海学生Aリーグ上位4校の監督、ヘッドコーチにアタック。春の成長、
これから迎える夏について、お話をお聞きしました。
中京大学 中本光彦監督(2008東海学生Aリーグ優勝)
「(春、トップに位置づけた天理大学戦を終え)中京大学のディフェンスが
悪かったのか、相手のアタックが上回っていたのか。スコア的には完敗でしたけど、
中京としていい場面はありました。A戦の前半にモールで取ったトライは、
これで絶対に取る、という意識が見えた非常にいい形。相手のメンバーは
入れ替わりましたが、後半終了間際のトライも中京のパターン。秋のシーズンに
向けた手応えを春の戦いや成長から感じていますので、天理大戦の負けを
選手らがどう捉えるか。自ら考えて欲しいと思います」
【みんなが泣く夏に】
名城大学 中村司監督(2008東海学生Aリーグ2位)
「前一列が卒業で抜けてしまったスクラムはこれからですが、春はアタックを意識し、
これまでに比べると、7対3ぐらいでバックスのトライが多くなったのは、
ボールがよく動いている証拠ですね。ただ、得点力はあがったものの、
それ以上取られているようではダメ。相手に得点を与えない、取られない
ラグビーを目指し、ディフェンス面や全体のシステム構築をしつつ、秋の公式戦に
向け改造していきたいと思っています。夏は、頭より体で覚える、みんなが
泣く夏にしたい。ここで一皮むけることに期待しています」
【鍛え上げる夏に】
愛知学院大学 小澤良太ヘッドコーチ(2008東海学生Aリーグ3位)
「春の目標は個人スキルアップ。結果として数値的、能力的にアップしたことが、
ポジション変更にも対応できるようになってきている。昨年のリーグ戦の結果を
選手らが前向きに捉え、何が足りなかったのかをしっかりと考えてくれたこと。
これが春の成果です。この先に向けた手ごたえは感じているものの、
勝負はこれから。嫌なこともやらせる必要があるし、今夏は、鍛え上げる夏に
したい」
【チャレンジする夏に】
朝日大学 吉川充ヘッドコーチ(2008東海学生Aリーグ4位)
「春のラストで京都産業大学に勝ち、いい春でした。ケガ人が多い中で、
昨シーズン出場機会に恵まれなかった選手や1年生がよく頑張ったと思います。
ディフェンスしかやりませんでしたが、それでも得点力は上がってきた。
ディフェンス力を引き上げた相乗効果が出てくれたのは春の成長です。
今年はリーグ戦方式が変わりますが、そういう年は何かが起こる年になるのでは。
去年に続きメンバー的には若いチームですが、チャンピオンに手をかける、
チャレンジする夏にしたいです」
2009年度の東海学生リーグはリーグ編成を変更。一番上のカテゴリーは、
まず昨年のAリーグ上位6校による総当たり戦を行い、上位4校がもう一度対戦。
その1位が大学選手権出場をかけた中四国、関西との決定戦へ進出、
2位が地区対抗へという形。1シーズンで同じ相手と2度あたる可能性は十分にあり、
短い期間ながら、厳しい戦いが予想されます。
秋の公式戦開幕に向け、最後の山となる今夏。充実した時間となりますように、
各大学の夏にエールを。応援しています。